2011/07/20

ヘドロ vs 筋肉と元気














3連休、11人の仲間達と陸前高田にボランティアワークに行きました。

これまで、岩沼、いわきと行ってきましたが、陸前高田の被害状況は圧倒的で、
想像力があまりはたらかなくなった気がしました。
こうゆうときは、想像力をマックスで働かせちゃうと対応できないから、自己防衛的に想像力が働かなくなるような気がします。

初日は、石屋のガレキ撤去現場に派遣されました。
ここのリーダーは、首領(ドン)オオワダという退役軍人でいまはフリーの傭兵のような人でした。
しかし、連休でボランティアが来すぎたからか、行ったものの仕事がなく、帰る事にしました。
人と仕事のマッチングの問題がここでもあるようです。せっかく人が来ているのに本当にもったいない。
だいたい何人くらい来るという予測はしていないのかな?

次の日は、一番キツい仕事をくださいと言うと、
川の掃除という本当に一番キツい仕事をもらってチビりました。
そのあとGKが間違えてドン・オオワダに電話をかけてチビりました。

川はヘドロでまみれていて、元の様子がわからない状況でした。
元の様子がわからないので、とりあえず川に入ってみることにしました。

川の中はヘドロだけじゃなく沢山の物が散乱していました。
大きい物では、洗濯機やダンプ級のタイヤまで。

僕らはチームに分かれて作業をすることにしました。
僕はウハラ工業に入ることにしました。


へい。あっし、ウハラ工業でやらせていただいておりやす、ケントと申しやす。
担当は泥かきとゴミ探しでやんす。へい。
泥かきのほうは、小さめのスコップを用意してくれれると助かりやす。
なんせ力のほうはあんまりねぇもんでして。あの馬鹿力のGKなんかと比べられちゃあ困るってもんで。
でも旦那、がっかりしねぇでくだせえ。持続力とスピードに関してはちっとばかし自信がありやして、
そりゃあ せっせ せっせとやらせてもらいやす。
それと嗅覚のほうもそりゃあ犬並みでして、川の底のゴミも・・・


なんてことを考えながら、黙ってやっていました。

ちょっと離れたところでカズさん(ジョンイル)が、土嚢製造機の特許取得に関する話をずっとしていました。

ウハラ工業では川幅を広げたり、土が積載しているところに小川を開通させたりもしました。

2日間同じ場所を作業して、川幅が約4メートル、流れる水量が1時間あたり200ℓくらい増えました。

最後にみんなで掘ったヘドロ(土嚢)と、発掘したゴミを堤防の上まで上げました。
GKと一緒にデカい何かを運んでいたときにGKがカチカチのパイプに頭をぶつけました。
自分が頭をぶつけているのに、ケント大丈夫か?とGKは僕の心配をしてくれました。
やはりGKはスーパーヒーローなんだな。と思いました。
カズさんがケントはターザンみたいだね。と言いました。

帰り際に見た陸前高田の町は、昔の様子が分からない程に何もなくって、ガレキが高く積まれているだけでした。
自分の町がもしこうなったらと考えるとやっぱり何も考えられなくなりました。

少し山を登ると普通の町並みでした。
最近、被災地で被災しなかった人への嫌がらせ(放火とか)が増えているみたいです。
僕は被災していないから100%被災した人の気持ちになることは出来ないです。
でも、それを知ったときは悲しいなと思いました。
これは被災者でもない人の無責任な発言かもしれないけれど、
不幸は連鎖させたくないです。ハッピーを連鎖させたい。

行った先のボランティアセンターで出会う人達はやっぱりいい人ばかりで、
メンバーの半数以上が上裸で軒先でいきなり懸垂をはじめちゃうような、
あからさまに輩な僕らにも皆さん優しくしてくださって、
本当に感謝です。

ありがとうございました。

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