2011/05/03

被災地へ行って思うこと





4月29日〜5月1日
宮城県岩沼市で被災地の手伝いをしてきました。

たったの3日間だったけど実際に現地に行って、
沢山のイラつくことがあって、
沢山のナイスな人達に出会いました。

そんなことをちょっと書きます。
これから現地に行く人も、こっちで後方支援部隊の人も読んで
役立ててくれればいいな。


朝7:00 現地につくとすでにボランティアセンターの前には長蛇の列。

ボランティアの受付は午前と午後の2回に分けられていて、
1回の仕事は2時間と決められている。
仕事の時間はだいたい午前10:00〜12:00
昼飯食って午後は15:00〜17:00
てな流れ。

じゃあなんで7時からパチ屋の朝みたいな行列が出来てたかって、

岩沼ではボランティアの募集人数が決まっていて(1日に150人くらい)
それより後ろの人には仕事が与えられない(おいおいまじかよ)
ってことがあるから。

3日間、幸いにも僕らは仕事にありつくことが出来たけど、(葉山のおじちゃんに感謝)
募集に漏れて、やむなく帰ったり、他の現場を探したり(といってもほとんどない)
する人が沢山いた。

わざわざ遠くからボランティアしに来たのに、
仕事にありつけないで路頭に迷うってほんとアホらしいこと。

じゃあなんでこんなに募集人数が少ないんだろう。
ボランティアの募集人数は現地の家からの依頼で決められている。
家の人が今日は何人お願いしますって電話で頼む。
ってことは依頼が少ないってこと。

依頼が少ないってことはやることが少ないのかって、思ったけど
いやいやそんなことは全くない。


仕事場に行ってみていろいろわかった。


仕事内容はごく単純。
庭一面を覆っている藁やヘドロの除去
家の中の泥のかきだし
庭に流れ着いたゴミ(といっても出かい木や家の屋根まである)の処理 など

声が出て、パワーがあって、自分で考えてどんどん動ける奴が求められる場所。
こんなこと言ったら怒られるけど、プロレスラー以外の女子はいらない。
時代に反して、男女分業がカンペキに成り立っている。

でも女子の優しさと細やかさが必要な場所(仮設住宅の整理とか)もあるみたいだから
やる気ある女子はぜひ探してほしい。

依頼の少なさのとおり、仕事の数も少ない。ってことは全然なくって
仕事は鬼のようにある。
だって考えてみて。海から約4キロ圏内のすべてをヘドロが覆ってるんだよ。

依頼が少ないのは、被災した家の人が依頼しないから。
遠慮してるんだ。
日本人特有の遠慮ってやつが悪い方向に働いている。

掃除してもらっても耕せるかわかんないから。
私たちにはお返しなんてできないから。

そんな気持ちでボランティアセンターに電話をかけずに全部自分たちでやっている
おじいちゃんおばあちゃんがいた。
被害の膨大さと復興への長い道のりからやる気を無くし、鬱病のようになってしまう人もいるそう。

確かに自分が家の人だったとしても戸惑うかもしれない。
よそ者はやっぱり信用できないって思う気持ちもあるだろうしね。

でも実際に話すとやっぱり助けを求めている人は沢山いて、
作業しに行ったとなりの家の人に、うちもお願いできないかと言われたこともあった。
だから現地では仕事にあぶれても、家まで行ってやらせてくださいっていうおせっかいも必要なんじゃないかと思う。
あくまで自己責任でね。

実は僕らも最終日、依頼された家の隣の家を手伝った。
そこはまさに上に書いたような人達の家で、すぐにセンターに電話して次の日の依頼をした。

そうそう、言い忘れてたけど、被災地で不足しているものは資材(スコップや一輪)だ。
人がいても道具が無いと仕事ができない。

だからこれから行く人は最低限の道具は持って行ってほしい。(スコップは絶対)

そして後方支援の人は義援金の送り先をよく考えてほしいと思う。
何に使われるか、明確な所に送るべきだと感じた。
ニーズは刻々と変わるからよく調べること。情報収集チョウダイジ。

最期に、現地で会った人は
みんなやる気に溢れていて前のめりだった。(一部を除いては)

葉山から車で来て1週間風呂も入らず働き続けたおじちゃん
京都から一人で来て、重機レベルの働きをする大学生
1週間前にぎっくり腰になったのに、現場で人一倍動くおじさん
大阪からうどんの炊き出しに来ているお兄さん

そんな人達に出会えることはボランティアに行く一つの価値です。
僕らはまた5月末に行ってきます。

岩沼市災害ボランティアセンター→http://msv3151.c-bosai.jp/group.php?gid=10109
ボランティア活動ガイド→http://msv3151.c-bosai.jp/fbox.php?eid=10211

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